June 26, 2018

W杯が開幕して一週間と数日が経った。

開幕直前までかなりダメダメだった日本代表は、初戦でいきなりコロンビアに勝ち、二戦目のセネガル戦を引き分けた。この流れで行くと、日本はたぶん決勝ラウンドに進むことになる。

日本代表が勝つことにはなんの文句もない。ないけれど、正直ちょっと困惑させられる。

あくまでもこれは個人的な考え方だ。

僕は「良い結果は良い仕事の積み重ねの延長線上にある」と確信している。

(もしくはそうあるべきだと信じたい)

なので、この数年間やってきたことを大会2ヶ月前にいきなりひっくり返しても、ベスト16進出という結果を導き出せることが...

June 1, 2018

日本を出た時は初夏だったのに、バンコク経由でメルボルンに着くと、飛行機の外には秋の終わりの、あるいは冬の始まりの風が吹いていた。

寒いところから暖かいところに行くと得した気分になって、その逆だと損した気分になるのは何故なんだろう。

あるいは、スキー好きの人なんかはより寒いところに行くと、得した気分になるのだろうか。

メルボルンには5日ほどいて、今はオーストラリアの首都キャンベラにいる。

早いもので、Sports Graphic Numberで始まったサンウルブズの南アフリカ遠征帯同記もこれで3回目となる。前回はニュージーランドのウェリントン...

Jリーグが始まった。

正式には先週から始まっているのだが、今シーズン最初の撮影は日曜日の浦和レッズ対サンフレッチェ広島戦だった。

結果は1−2、前半は広島を相手に無難にこなしてたレッズの守備陣は、後半に入って突然乱れた。あるいは、前半からその兆候はあったのかもしれないが、

僕にはわからなかった。これで開幕戦のFC東京戦から1分1敗。試合後のスタンドからは早くもきついブーイングが飛び、ヒステリックな怒声も聞こえてきた。

人によって価値観は違うし、敗戦に対する耐性も異なる。ちょっと肌寒くなっただけですぐに風邪をひく人もいれば、真冬に土砂降りの雨...

March 1, 2018

今発売中のSports Graphic Numberでラグビーのサンウルブズの記事を担当させてもらっている。

サンウルブズ。ラグビーについて詳しい人は、ラグビーの、と書かなくてもこの名前は知っているけれど、世間一般ではたぶんまだまだ認知度は高くない。

簡単に説明すると、サンウルブズとは2015年に設立された日本で唯一のプロラグビーチームで、

南半球の強豪クラブ15チームが参加して行われるスーパーラグビーという世界一タフなリーグに参加している。

今シーズン、そのサンウルブズをチームに密着して追いかけさせてもらえることになった。

チームの目標はト...

今、メキシコシティにいる。

パチューカとグアダラハラでの仕事は無事に終わり、

明日の深夜、成田に戻る飛行機に乗ることになっている。

メキシコ、この国は僕にとって思い出深い土地の一つである。

34年前の1986年6月から9月にかけて、僕はこの国を旅して回った。

最初の1ヶ月はその年メキシコで開催されたW杯の試合を追いかけて、

続く2ヶ月はバックパックを背負ってただあてもなくバスを乗り継いでいった。

23歳、特に目指すものもなければ、夢見るものもなかった。

同級生はほぼ全員就職していたが、僕はとりあえず社会とか責任とかから逃げたかった。

で、実際に社会か...

February 13, 2018

昨日の午後に成田を出て、今はメキシコのパチューカにいる。
太平洋を東に向かって飛ぶと途中で日付変更線を越えるので、
正確には昨日の午後3時過ぎに成田を出て、
昨日の午後4時過ぎにパチューカに着いたことになる。

パチューカとはなんの関係もない話になるが、
今月の月刊文藝春秋のグラビアページで、高麗屋三代襲名の撮影を担当させてもらえた。
年末から年始にかけて幾度か歌舞伎座に通い、

通し稽古を撮り、舞台を撮り、楽屋での化粧風景を撮った。
松本白鸚、松本幸四郎、市川染五郎、のお三方を一対一で撮る、こんな贅沢なことはなかなかない。


三者三様、...

February 6, 2018

先週はサンウルブズの撮影で大分県の別府にいた。

別府といえば、地獄めぐり、高崎山のサル、それから楽天地(今はラクテンチと表記されている)のアヒルの競争である。

今はどうだか知らないけれど、昔僕の田舎では別府は小学校の修学旅行先になっていて、子供達は必ず観光バスで地獄を巡らされ、高崎山のサルに飛びかかられ、アヒルの競争で有り金全部すらされたものだった。

取材を楽しみながら温泉も楽しむ。これもカメラマンという職業に時々訪れる幸運である。

今回の宿泊先は鉄輪温泉街(これで、かなわ、とよむ)にある古い温泉ホテルにした。

ホテル周辺には小さな温泉がいく...

January 31, 2018

生まれて55年目の朝は大分県の別府市で迎えた。

6時前に携帯のアラームが鳴る。部屋の灯りをつけ、5分ほどで着替え、歯を磨き、10分後には重い機材を背中に担いで夜明け前の道を駅まで歩いている。

55年目の朝も特にいつもとやっていることに変わりはない。

55歳の決意みたいなものも、当たり前だけれど、ない。

別に人生を諦めているわけでもないし、

何か大切なことを心の中で決める、という作業を軽視しているわけでもない。

ただ、さすがにこれだけ誕生日を何度も繰り返すと、誕生日に決めた何かというのは大体一週間ほどでフェードアウトしてゆくことを知っている。

誰か...

January 8, 2018

昨年の12月上旬、藤い屋さんを撮影をする機会を得た。

藤い屋さんというのは、大正14年から広島県の宮島に店を構える老舗のお菓子屋さんだ。

店の名物は、もみじ饅頭。もみじ饅頭を製造販売している店はたくさんあるが、

どれか一つを選べとなると、地元では「やっぱり藤い屋さんだよね」ということになるそうだ。

この店のもみじ饅頭はとことん餡と素材にこだわって作っている。

だからもし大事な人へのお土産として買って帰るなら、すぐに手渡して食べてもらわなきゃならない。

なぜなら、この店のもみじ饅頭はあまり日持ちしないから。

撮影は三日、その間もみじ饅頭だけでなく、...

January 1, 2018

年末は奈良で過ごし、大晦日の夕方に東京に戻ってきた。

2017年は春先から家庭の中でも外でも、プライベートでも仕事でも、

本当に色々な出来事があって、楽しいとか苦しいとか、そういう感覚からはもう少し離れたところにある経験をさせてもらった。

人生は基本的に高揚と落胆の連続だけれども、2017年に関しては凹凸の連続と形容した方が適当な一年だった。

そして、凹凸の日々の中でたくさん学んだし、学ばされた。

2018年1月1日は朝7時半に起き、家族に新年の挨拶をし、初詣に行き、親友の家を訪ね、祖父の墓に参った。

空は晴れていて、大気は暖かかく、心の満たさ...

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